イチローはまだ上をやれる
「強豪球団」でプレーすべし
2010年10月号
九月二十三日、対ブルージェイズ戦で二安打を放ったイチローは、今年もシーズン通算二百本安打に到達した。渡米以来一度も途切れさせずに続けてきた連続二百本安打記録は、これで記念すべき十年の節目に達した。
「技術があってもコンディションを維持しなければできない。一度でも大変なのに、十年繰り返したのだから本当に信じられない」
メジャーリーグを代表する大打者マイケル・ヤング(レンジャーズ)は、こんな賞讃のコメントを贈った。ヤング自身も二〇〇三~〇七年まで二百本安打を達成した。将来殿堂入り間違いなしの彼でも、継続できたのはイチローの半分の五年に過ぎなかった。
メジャー史に刻まれるべき大記録を更新し続けるイチローは、現時点ですでに「日本の誇り」などといった小さな枠を遥かに凌駕している。国籍、歴史を超越し、米野球界でも最高レベルの尊敬を受ける存在なのだ。
秘める底知れぬ能力
ただ一方で、イチローに疑問を呈する声がある。
「過去数年にわたってイチローのプレーに不満を感・・・